利益を出すための話
2025-09-03 14:48:00
セブンアンドアイがコンビニ以外の事業を売却しました。
同社は2005年に持ち株会社として発足したのですが、当初からその持ち株会社を前面に出していた時点で危うさを感じていました。
当初は傘下にセブン、ヨーカ堂、デニーズの3社がありましたが、各社のTVCMや看板でもまず初めに持ち株会社のロゴが優先して出るようになったのです。
企業防衛の観点かも知れませんが、これは消費者にとっては何の意味もありあません。 株主がどこかによって店を選ぶことなどないからです。
このような姿勢の会社であれば、各社が独立して独自に成長を果たす、という原理は働かないことは容易に想像できます。
おそらく各社の業界を見るのではなくセブンを見習え、という社風になっていったことは想像に難くありません。
その後そごう西武、バーニーズなども傘下になりますが、何もできず結局売却されています。
各社はそれぞれそれなりに強いブランド力を持っていました。 それを無視して持ち株会社のブランドだけを重視した結果が今回の売却でしょう。
ブランドを育てるためには資金が要ります。 しかし資金の出し手が表に出てはブランドにプラスはありません。
例外はブランドが大きく信用を棄損した場合です。
不祥事で破綻したビッグモーターは伊藤忠商事の傘下に入ることを広めることで失った信用の回復には寄与することでしょう。
しかしそれ以外では株主はあくまでブランドを支える黒子でなくてはなりません。